株式会社福岡銀行 | Teradataを活用して情報系システム高度化計画の
投資効果を高める

福岡銀行は広島銀行と基幹システムの共同化プロジェクトをすすめていましたが、その間にも次々と発生するエンドユーザーの情報活用ニーズに対し、IT 部門の負荷をかけずにどのように対応するかが大きな課題でした。同行では Teradata を使って、エンドユーザーが自らデータを活用できる仕組みを提供することで、長期にわたった共同化システム開発中にIT部門の作業負荷を極力発生させずにユーザーの情報活用ニーズの高度化へ対応することができました。共同システム稼働後も、同行では更に Teradata システムを増強し、その優れた性能によって情報系システム高度化計画の投資効果を高めることができました。

会社概要

福岡銀行は、福岡県福岡市に本店を構え、県内を中心に 167か店の営業店舗を擁する地方銀行です。2005年3月末の総預金は 6兆5,773億円、貸出金は 5兆343億円と地方銀行の中でも上位に位置しています。同行では、質の高い金融サービスの提供を通して企業価値の持続的成長を実現するために、“5C ” Values - 顧客 (Customers)、信頼 (Credibility)、貢献 (Contribution)、挑戦 (Challenge)、変革 (Change) - という経営理念を掲げています。
また2003年度からは、目指す銀行像を「ゆるぎなく発展する先進銀行」として、中期経営計画をスタートさせました。この中期経営計画では、収益、リスク、コスト・リソースをバランスよく均衡させながら成長を持続させることを主眼に「拡大均衡の持続」を基本方針として定め、各種戦略・施策を展開しています。

課題

共同システム開発体制下における開発空洞化
1999年、福岡銀行と広島銀行の間で、勘定系・情報系システムを中心にした基幹システムの開発および運用の共同化についての基本合意がなされました。これは、当時の経営戦略上のシステム課題であった『情報系システムを中心に機能強化』『スピーディな開発体制確立』『システムコストの抑制』に対応するための戦略的な意思決定で、これを機に両行では IBM社と新たなシステム構築に着手しました。 この時点で福岡銀行は既に Teradata を導入していましたが、共同化の対象外でした。新しい共同システムは、当時先進的といわれていた両行の基幹システムをベースに、さらに新たな機能を付加して共同のシステム基盤を構築するもので、その期間は3年6か月に及びました。
このような長い開発期間と膨大な作業負荷の案件をこなすために、同行では『IT 要員の共同化案件への集中』体制がとられ、その間その他の新規 IT 案件の凍結という影響が避けられないものと予想されました。
しかしながら、たとえ厳しい IT リソース制約の下であっても、日々のビジネスに対応するために不可欠な意思決定材料(データ)に対するユーザーニーズが止まることはありません。
新たな経営報告資料作成、新しい尺度での営業管理資料配布、監督当局への報告書作成など、IT 部門リソースの逼迫が予想される中でも、増え続けるユーザーニーズには確実に応える必要がありました。
このようなユーザーニーズの多様化、高度化に対して IT 部門の負荷をかけずに、柔軟かつ迅速に対応できる仕組みの整備が、共同化プロジェクト進行中の課題として存在しました。また、共同化プロジェクトの課題以前に、本来このことは銀行として取組むべき課題であるとの認識もありました。

ユーザー部門による汎用検索への要求の高度化
共同化システムが着々と進む中、一方で銀行の本部ユーザーによる汎用検索ニーズはますます高度化していました。「より深い時系列を保有して欲しい」「複雑な JOIN に耐える仕掛けが必要」「Web 照会アプリへの対応」などの要望があげられていました。

ソリューション

まず、当時の Teradata 内に蓄積されたデータを、誰でも簡単に抽出して Excel で加工することができる、Teradata が開発した汎用検索ツール AccessNavigator を、銀行ユーザーおよび同行の関連ソフトウェア会社に提供し、EUC (エンドユーザー・コンピューティング)の実践を試みました。 これによって、PC 上のツールを使って任意の切り口で抽出したデータを Excel 等で2次加工することができ、各種資料を自在に作ることができる環境が整いました。その結果、本部ユーザーは自らデータを引き出し、それを活用してビジネスを進めることができるようになりました。
また、業務アプリケーションを開発する必要がある場合でも、Excel、Access を用いた簡易な開発が可能なため、関連ソフトウェア会社である福岡コンピュータサービス株式会社(以下FCS)も積極的に Teradata が保有するデータを活用する業務アプリケーションの開発に取り組むようになりました。
その結果、明細データを含む更に多くのデータを Teradata に保有して欲しいとの要望に応えるため、2003年にハードウェアを Teradata4950 の4ノード構成に更改し、ディスクも数度にわたり追加を繰り返して、2005年9月には6.3テラバイトまでになりました。

導入効果

ユーザー部門は、一元化されたデータを自在に活用し、タイムリーに効率よく業務を推進するツールとして Teradata を活用しています。エンドユーザー自身が AccessNavigator を使って必要なデータを活用し意思決定を行うことができるようになったことで、帳票作成依頼やデータ抽出作業依頼といった IT 部門に対する要求が従来に比べて大きく削減されました。
また、FCS でも Teradata を活用した Excel や Access ベースの業務アプリケーションを開発することができるようになった結果、同行の IT 部門の開発負荷をいっそう軽減させることになり、戦略的なシステム企画や基幹業務のレベルアップへの取り組みに要員をシフトすることで、生産性の高いオペレーションが可能になりました。

Teradata を採用した理由

同行では、1998年に Teradata が稼働開始して以来、さまざまな局面で Teradata の実力が認識されるようになり、『膨大な明細データを蓄積し、あらゆる角度からのデータ分析に柔軟に対応する』というニーズに対して優秀な検索性能を持った Teradata が最適なソリューションであると判断され、Teradata による統合データベースの構築を選択しました。

我々は “Teradata” が好きだと言う訳ではなく、“Teradata が発揮するパフォーマンス” に魅力を感じるのである。我々が Teradata を使い続けている理由は、ビジネスを推進する上で必要な環境を提供可能な製品が、現在も Teradata 以外に見つけられないからである。


株式会社 福岡銀行 様