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「利用者の利便性向上」を実現するための“答え”を追い求めて|データ利活用でさらなる高みを目指すヤフー


※ここに掲載しているコンテンツは、日本経済新聞 電子版広告特集「データ利活用でさらなる高みを目指すヤフー」として、2019年5月に掲載されたものの転載です。

ヤフー株式会社 執行役員 CDO 兼 テクノロジーグループ データ統括本部長 佐々木 潔氏

日本最大級のインターネットサービス「Yahoo! JAPAN」を運営し、メディア・広告、eコマース、決済・金融といった幅広い事業を展開するヤフー株式会社(以下、ヤフー)。日々蓄積され続ける多種多様かつ膨大なデータは、同社にとってまさにビジネスの根源だ。そんなデータを利活用することで、同社はいかなる“答え”を導き出そうとしているのだろうか。同社執行役員 CDO(Chief Data Officer:最高データ責任者) 兼 テクノロジーグループ データ統括本部長 佐々木潔氏と日本テラデータ株式会社 代表取締役社長 髙橋倫二氏の対談を通じてその“答え”に迫る。

「利用者を知る」ことから始まったヤフーのデータ分析

-------ヤフーはメディア・広告、eコマース、決済・金融といったさまざまな事業を通じ、膨大なデータを蓄積しています。これらのデータをどのように利活用してきたのでしょうか。

佐々木 ヤフーにとって、データは「ビジネスの根源」とも言うべき存在です。ただし、かつては広告、ニュース、ヤフオク!などそれぞれのサービス部門単位でデータを分析するにとどまっており、そのレベルも高くはありませんでした。2011年、データをもっと高度に活用してビジネスを拡大するという方針にシフトしました。このとき広告事業部門の中にデータサイエンス組織を立ち上げ、まずは広告を刷新するために高度な機械学習(AI)を利用したデータ利活用を開始しました。この取り組みが功を奏し、広告事業の収益が急激に伸びたことから、データ分析の重要性を改めて認識しました。

 ヤフーの強みは、さまざまなサービスを展開し、それらが一つのIDでつながっていることです。利用者が複数のサービスをどのように利用しているかが多面的にわかると、その利用者を理解しやすくなります。それを実現するためにも、データ利活用をより高度なものに磨き続ける必要があると考えています。

髙橋 私たちの生活に密着したサービスを提供しながら、データをビジネスにも活用する先進的な企業というイメージがありますが、まさにその通りですね。データを利活用して知見を得るという取り組みは、データ分析プラットフォームを提供するテラデータが最も力を入れているところです。

ヤフーは広告事業でデータ分析の効果が得られたことを受け、2015年に「データ&サイエンスソリューション統括本部」(注:現在はデータ統括本部とサイエンス統括本部に分割)を設置した。サービス間の連携強化というビジネス成長戦略を掲げる同社にとって、データを横断的に分析してビジネスにつながるインサイトを探るという重要な役割を果たしている。

求める“答え”のために「利用者にとってより良いサービス」の実現へ

-------ヤフーはテラデータにとって国内最初の技術提携企業であり、かなり以前からテラデータのソリューションを採用しています。テラデータを導入した経緯やその評価について聞かせてください。

佐々木 サービス単位でデータを分析していた当時は、さまざまなデータがあちらこちらのデータベースに散在しているという状況でした。これでは、大きな成果を得られるようなデータ分析が難しいことから、2001年に分散しているデータを集約するためにテラデータの製品を導入しました。これがテラデータとの最初の出会いです。それから20年近くにわたり、単に製品を導入するだけでなく、データをどのように分析すればよいかという意見を交わしたり、新製品の発売前にベータ版を先行導入してフィードバックしたりといったパートナー関係が続いています。

 ヤフーにとって、テラデータはもはや欠かすことのできない存在です。現在は全社で2,500人以上のスタッフがデータ分析やレポート出力にテラデータ製品を利用し、1日に約100万クエリーの処理を行っています。

髙橋 ヤフーで日々処理されているデータ量は本当に膨大なものです。日本国内では、最大級の規模で活用していただいています。

-------テラデータは2018年10月、「Invest in Answers.(今こそ“答え”を手に入れよう)」というブランドメッセージを発表しました。そのメッセージに込められた意味を聞かせてください。

髙橋 テラデータでは常々、単に分析ツールに投資するだけでは効果は得られないと考えています。つまり、お客様がどんな“答え”を手に入れたいのか、それを明確にすることがきわめて重要なのです。例えばテラデータの顧客ユーザーであるオーストラリアのカンタス航空が求めた“答え”は「燃費の向上」の解決策でした。つまり燃費を向上させてコストを削減する、さらには経営環境を改善するために、テラデータのデータ分析技術を活用し、風や雨といった気象データやエンジンのパフォーマンスデータ、顧客数や貨物数などのデータ、遅延状況などのデータを活用。1時間あたり200万ポイントのデータを分析して、燃費の改善につなげる回答を見つけ出したのです。

-------ヤフーはデータを分析・活用することで、どんな“答え”を手に入れようとしているのでしょうか。

佐々木 ヤフーが求めている“答え”は「利用者の利便性向上」を実現するための解決策であり、「利用者にとってより良いサービスをつくるにはどうしたらよいか」ということです。データ分析で得られた“答え”にもとづいて、ユーザーエクスペリエンスを改善したり利用者に最適な商品をお勧めしたりしています。こうした“答え”は、データを単体で分析するだけでは決して手に入れることができません。そのために、あらゆるデータを容易に利活用できるテラデータを使っているのです。

利用者の利便性を向上させるための“答え”を求めたヤフーでは、それを実現するために複数のデータを関連づけて分析する必要があった。そのための分析基盤を提供し、“答え”にたどり着くことに貢献することこそが、テラデータの使命だと髙橋氏は強調する。

ヤフーのデータと顧客自身のデータを掛け合わせて新たな価値を創出

-------ヤフーはデータ利活用をさらに進めるために、2018年2月に「データフォレスト構想」を打ち出しました。その狙い、さらにこれまでの実証実験を通じて得られた価値について聞かせてください。

佐々木 これまでの取り組みを通じ、複数サービスのデータを連携させて分析すれば大きな効果が得られることをつかみました。さらに、一つの企業内のデータ連携ではなく、企業の枠を超えて各企業が持つデータを連携させることができれば、より大きな効果が得られると考えています。それを具現化しようというのが「データフォレスト構想」の狙いです。

 例えば製造業の場合、顧客を理解できていない状態でモノづくりするのと、顧客を理解したうえでモノづくりするのとでは、製品の品質や精度が違ってくるはずです。すでに実施した実証実験では、ヤフーがオンラインで得たデータと企業のリアルデータを組み合わせて分析することで、これまで知り得なかったニーズを発見できたという価値が生まれています。

髙橋 私もデータフォレスト構想には無限の可能性を感じています。実証実験を通じてすでに多くの効果が明らかになっていることからも、企業が“答え”を手に入れるためには、さまざまなデータを組み合わせて分析することがきわめて重要だということを改めて実感しました。

ヤフーは2019年2月、「データフォレスト構想」の一環として、サービス利用者の行動履歴や位置情報から消費者ニーズを分析・可視化するデータ分析ツール、および消費者の好みに合わせた製品やサービスを提案するレコメンドエンジンを発表した。これらのサービスは、ヤフーが提供するデータに企業のデータをかけ合わせることで、より高精度な分析ができるようになっている。これまで広告分野だけで活用されてきたデータ分析を、製品の企画・開発から生産、物流までのバリューチェーン全体で役立てられるようにしたものだと佐々木氏は話す。

データはパワフル、「データの力を信じる」という心構え

-------データフォレストをさらに推進していくうえで、どのようなツールが求められていますか。

佐々木 データを利活用していくには、さまざまな視点からの考察が必要になります。テラデータはこれまで分散していたデータを集約してマルチデータを多面的に分析するためのプラットフォームを提供してくれました。しかし分析結果から“答え”を導き出すには、これまでのように人間が見て判断するだけでなく、例えばAI(人工知能)による客観的な判断が求められるケースも出てくるでしょう。

 テラデータの新製品「Teradata Vantage」にはAIが組み込まれていると聞いています。あらゆるデータを横断的に分析し、実用的な“答え”を迅速に得るためにも、このようなツールの必要性は今後さらに高まっていくと考えています。

髙橋 Teradata Vantageを高く評価していただき、ありがとうございます。テラデータはこの最先端の分析プラットフォームの提供を通じ、ヤフーおよびデータフォレストのサービスを利用する企業が“答え”を手に入れるために、できる限りの支援をさせていただきます。

最後に、データフォレストのサービスを使って新たな価値を得るために、企業はいかなる心構えを持つべきなのかを教えてください。

佐々木 企業の中には、自社データやノウハウを外部に出したくないというところも少なくありません。何らかの形でそれらを共有することで、新たに生まれる知見もあると思います。データは現場が感じている以上にパワフルです。「データの力を信じる」という心構えを持ちながらデータを利活用していけば、必ずや新しい価値が得られると信じています。

髙橋 心強いお言葉ですね。「データの力を信じる」という思いは私たちも同じです。新しい価値の創造をともに目指し、今後もさらなる議論を重ねていきたいですね。

-------最後に、データフォレストのサービスを使って新たな価値を得るために、企業はいかなる心構えを持つべきなのかを教えてください。

佐々木 企業の中には、自社データやノウハウを外部に出したくないというところも少なくありません。何らかの形でそれらを共有することで、新たに生まれる知見もあると思います。データは現場が感じている以上にパワフルです。「データの力を信じる」という心構えを持ちながらデータを利活用していけば、必ずや新しい価値が得られると信じています。

髙橋 心強いお言葉ですね。「データの力を信じる」という思いは私たちも同じです。新しい価値の創造をともに目指し、今後もさらなる議論を重ねていきたいですね。

ヤフーのように複数のサービスを通じて得たデータを横断的に利活用したいと考える日本企業は、これからますます増えていくと予想される。しかし、データの利活用をどのように進めていけばよいのかわからないという企業も少なくないはずだ。 テラデータにはすでに、ヤフーの成功事例を含めて1,000以上のユースケースがある。データの利活用を積極的に推進したいと考える企業は、こうしたユースケースの中から自社が求めている“答え”のヒントを探してみるところから始めてみてはいかがだろうか。

聞き手:日本テラデータ株式会社 代表取締役社長 髙橋 倫二

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