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【Teradata Data Science Day レポート】 キーノート2部 │ アメリカで見た!必見の最先端のアナリティクス事例


「デジタルディスラプションはいまや海外に限った話ではない」

高橋の後を受けた株式会社インプレス IT Leaders 編集長の河原氏は冒頭、10月15日に破綻した米小売大手シアーズについて言及。「シアーズはアマゾン等のディスラプター(破壊者)にディスラプトされた側だと評されていますが、19世紀末にカタログ通販を始めたときは業界のディスラプターでした」と述べました。

UberやAirbnb等で知られる、近年のデジタルディスラプションはどうでしょうか。「今のディスラプションは海外のIT先進企業に限った話ではなく、日本でもすでに起こりつつあります。武器はデータとアナリティクスです」と河原氏。5~10年前まで一部の大企業や研究所のものだった高度なビッグデータアナリティクスについて、近年急速に「民主化」が進んでいることを指摘しました。

「民主化、コモディティ化によって、いろいろなツールを手にして通りいっぺんの分析をかけるだけでは競争優位を得ることができなくなりました。私が10月に参加したTeradata Analytics Universe 2018では、『アナリティクス製品ではなく、ビジネスを変革する解に投資せよ』というメッセージが掲げられました。今、企業はまさにそこにフォーカスしなくてはいけないと思います」(河原氏)。

アナリティクスの「解」に投資した企業の成功ポイント

河原氏は、Teradata Analytics Universeに登壇したユーザーはいずれも「解」への投資を実践していたと評し、その中でも特に印象に残った事例を紹介しました。

ボーイング

世界最大の航空宇宙産業企業グループであるボーイングでは、アフターマーケットサービス、すなわち部品供給や予兆保全に力を注いでいる。これらの強化のために、全社データ分析プラットフォーム「AnalytX」にSAPを初めとする既存のデータソースを追加・統合しようとしたが、当初はうまくデータを取り込めなかった。そこで同社では、既存システムのソースコードをほとんど変更しないで済むメタデータドリブンアプローチを採用。その結果、データ分析の高速化と精度向上を実現。同時にメタデータが整備されたことで、IT担当者やビジネスユーザーによるセルフサービス分析環境が提供されるようになった。

フルーツオブザルーム

プリント用Tシャツやスポーツウェアで知られる老舗衣料メーカーであるフルーツオブザルームでは、長年運用してきたDWHが複雑化し、データ間の非連携、レポート作成遅延、データ利用の属人化などの弊害が発生。例えば、担当者が長期休暇を取得して旅行に行くと業務が停止することが実際に起こっていた。そこで同社は、DWHの中にビジネスナレッジやレポート機能を統合。同時にデータ属性やメトリクス、フォーマットを標準化し、「Analytical Warehouse」として刷新。その結果、データのアクセス速度と精度が高まり、扱いやすさも向上して属人化も解消され、ビジネスユーザーが必要なときに必要なアナリティクスを実行できる環境を手にした。

キャタピラー

世界最大の建機メーカーであるキャタピラーでは、製造プロセスのトレーサビリティの欠如により、高水圧ホース製造工程の欠陥を発見できず、リコール事案が発生。そこで同社は、データモデリング、産業用IoT(IIoT)および機械学習などのアプローチを取り入れて、工場内の全てのプロセスを可視化し、トレーサビリティを確保する取り組みに着手。その結果半年で、欠陥削減、効率性向上、コスト削減の成果を獲得。さらに長期的な視野でアナリティクスに取り組むべくロードマップを策定した。

Teradata Analytics Universe 2018では、日本の大手企業5社も登壇。河原氏は、アナリティクスの本格化を進めたい国内企業の手本になるような先進的な取り組みを行っているとして各社の事例を紹介しました。

日本からの登壇企業

  • 日野自動車株式会社

  • 日産自動車株式会社

  • ヤフー株式会社

  • 楽天株式会社

  • 理想科学工業株式会社

先進アナリティクス企業に共通する4つの特徴

河原氏は、「解」を見据えた投資ができている先進アナリティクス企業には、大きく4つの特徴があると指摘します。

  1. 長年のDWH活用経験から果敢にデジタル施策に挑んでいる

  2. プロジェクトの中核に必ず「お客様視線」がある

  3. 長期的な視座でロードマップを策定して取り組んでいる

  4. 情報公開をしていることで、より多くのより良質な情報が集まる

河原氏は、「日本では特に、競合会社に手の内を明かすことになるので情報公開に消極的になる企業も多いのですが、Teradata Analytics Universeのユーザーセッションではいずれも質疑応答が非常に活発で、有益な議論が繰り広げられていました。積極的に情報公開する企業のところには、良い相手、良い情報が集まってきます。これら4つをぜひ皆さんに実践していただき、アナリティクスで変革や成長につなげていただけると嬉しいです」と来場者に呼びかけて、講演を締めくくりました。

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登壇者紹介

株式会社インプレス

IT Leaders編集部 編集長 河原 潤 氏

経営とITのかかわりをメインテーマにエンタープライズITの動向全般を取材。

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関連リンク:

IT Leaders - 「“製品”ではなく“解”に投資を」―新生テラデータがアナリティクスポートフォリオを刷新

https://it.impressbm.co.jp/articles/-/16859

IT Leaders - 従来型DWHから「アナリティカルウェアハウス」への転換─米フルーツオブザルーム

https://it.impressbm.co.jp/articles/-/16947?fcf=e400c4bfbce55807207ca3076ca322e9

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