株式会社イエローハット | リテールサポート力の強化にTeradataを活用

背景

株式会社イエローハットはもともと自動車用品の卸売業を営んでいましたが、小売ビジネスにも進出し順調に店舗数を増やしてきました。その中で、全店画一的な品揃えやサービスの提供を改善し、本部から各店舗に対する指導強化を行い、より顧客サービスを充実させることが全社的な課題となり営業スタイルの大幅な転換が求められていました。

目標

商品ありきで各店舗へ配分を行う従来型の「卸し経営」から脱却し、店舗の特性や顧客層を重視した営業戦略の立案と実行が可能な仕組みを構築することを目標としました。

結果

分散していた全店舗の営業・顧客・商品情報が本部で一元管理され、各部の担当者が直接アクセスし問題の掘下げや解析を行い、速やかに対策を検討できる仕組が構築されました。これにより、各店舗の顧客特性に応じた商品の企画や投入、販売効率の高い売場作り、また顧客の購買動向を理解したうえで効率的なマーケティング活動が実施できるようになりました。

会社概要

1962年3月に設立。自動車用品の大手総合商社として卸、小売部門をもち、国内外で約490店舗を展開しています。近年では、中古品の販売を行う「リサイクルマーケット」の立上げ、オンラインショッピングサイト「イエローハット ウェブストア」の設立など新しいサービスの提供に積極的に取組んでいます。小売業の原点に戻り、お客様の心をつかみ幸せのために労力をおしまない使命感を持ち、より質の高い誠実な応対を目指していきます。

課題

もともと自動車用品の卸売業から出発した同社にとって小売部門の拡大にともない、より一層の顧客指向経営と営業戦略の実行が急務となっていました。商品ありきの本部主導型ではなく、各地域や店舗の特色および顧客の購買行動を理解したうえで、商品の企画、投入、また、効率的なマーケティング活動を実行することが重要となり、卸と小売部門がバランスをたもちながら両部門の売上を向上させることが大きな課題でした。
顧客情報管理はアウトソーシングを利用していたため社内でデータを分析することができない状況にありました。また、1種類の顧客カードを展開していましたが、さらなる会員数の拡大や顧客の利便性を高めること、また顧客情報を活用しニーズにあったサービスの提供を行うことも重要な課題でした。システム的には、営業・顧客・商品情報が個別に管理され、統合したデータとして分析を行おうとしたり、新しい視点で問題を掘り下げるには膨大な費用と時間がかかっていました。

ソリューション

2002年4月に、Teradataデータベース上で営業・顧客・商品情報が統合され1.3TBの大規模データウェアハウスが稼働を開始しました。本社各部署及び事業部において約100名のスタッフがTeradataを活用し日々の業務に役立てています。導入アプリケーションとしては、小売業向けビジネス・インテリジェンス・テンプレート“Teradata Retail Decisions”を活用し、データウェアハウス構築をスピーディーに実現しました。OLAPツールとしてMicroStrategy7を利用しイントラネット経由で日々のレポート作成やその時々に発生する各部の問題点を柔軟に分析活用しています。顧客カードは、クレジット&ポイントカード、オイル&ポイントカード、ポイントカードと3種類に増やし、会員数もTeradata導入以前と比べて30%以上伸び、増加傾向にあります。

導入効果

Teradata導入で以下の効果をあげています。

[営業部門では]

何が売れ筋、死に筋なのか即座に解析でき、販売不振店へのリテールサポートが可能
例えば、A店ではB商品が比較的順調に売れているにもかかわらず同じ地域のC店では売上がふるわない状態がある場合、価格帯や在庫数、店舗レイアウト、競合状況等なにか問題がないかを検討しC店に対してデータにもとづき改善アドバイスを行っています。

各店舗の顧客層や購買履歴を分析し傾向を理解したうえでそれぞれの店舗にあった品揃えを提案
各店舗の業態、立地、顧客層を分析しその結果を品揃えに反映することで、画一的なサービスの提供をさけ特色のあるお店作りを提案しています。

Teradataの導入により提案型の営業スタイルに改善されリテールサポート力を強化

[商品部門では]

商品配分数の適正化
これまでは、小売部門へ卸した商品数を基準に配分している状況でした。現在では、地域特性・店舗特性・個店実績など複数の要素を分析したうえで、各商品の配分数量を決定しています。また、急激に販売数が伸びた商品に対して警告をだし、仕入担当者が早期に売れ筋を把握し補充などのアクションに結びつけることができ販売機会損失の削減に効果をあげています。

売れる商品の仕入
各商品の売上数や利益率などを取引先別に把握することができるようになり、より貢献度の高い商品を仕入れるための材料にしたり、取引先との交渉材料に利用できるようになりました。

売れるプライベート商品の開発
これまでは、店舗へ卸した商品数で売行きを評価し商品開発の基準にしてきましたが、現在は店舗での販売数にもとづき評価しています。これにより、本当に顧客に支持されている商品群を把握し魅力的な商品開発に役立てています。

[販売促進部門では]

マーケティング活動の効率化
以前は顧客情報の運用をアウトソーシング先にまかせていたため画一的なダイレクトメールの送付に留まっていました。Teradataの導入により、各店舗の顧客層や買上実績にもとづき的確な対象者の絞り込みをおこなえるようになりました。このためヒット率も向上し、確実に顧客をお店へ呼び込むことに成功しています。キャンペーンを行う際は、対象者を絞り込むことができるため特定商品の拡販に有効であり、仕入先の協力を得られやすくなっています。
また、折込チラシに関しても、ポイントカード利用者の居住地とチラシ配布エリアを地図情報システムと照合することで、より効率的な配布エリアやチラシ対象商品の選定が可能となり効果をあげています。


サービス部門の強化
単に物品販売にとどまらず、サービス部門強化の一環として車検データを管理し、顧客毎の車検やメンテナンス時期に合わせたアプローチを行うことで再来店を促進し、顧客囲い込みを図っていきます。

Teradata を採用した理由

同社は、店舗数の拡大によるデータ量の急激な増加と、その時々の分析ニーズに柔軟に対応できる仕組みを求めていました。その点、Teradataは拡張性にすぐれユーザー数やデータ量の増加にスピーディーに対応することができるデータベースであり、また、今後拡大するであろう様々な分析ニーズにも柔軟に対応できるシステムであると判断し導入に至りました。なにより、世界有数の小売業がTeradataを活用し具体的な効果をあげていることが導入の大きな要因となりました。

「現状を把握するため、あるいは仮説検証のために、必要となる情報を複数組み合わせてすばやく判断する」ことは簡単なようで、難しく、とても重要なことです。それを実現するために導入したのが、Teradataでした。その結果、いままで見えていなかったお客様の動向も把握することができました。今後はお客様を中心とした品揃えやサービスの提供、的確な販促活動に活用して成果を挙げていくことが大切と考えています。


株式会社イエローハット 様